近い将来、必ず世界で食糧不足になるわけ

農業に広がるブルーオーシャン
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前回は「日本の農業を取り巻く現状について」と題して、日本の農業を取り巻く環境にして現場の最前線にいる目線で解説させていただきました。

今回は世界に目を向けてみると、かなり危機的状況が近づいて来ることを認識していただけると思うので、フライング・ファーマーとして世界の農地などにも足を運んでいる農家の目線で現状をお伝えしていきたいと思います。

人口が増えても土地には限りがある

世界の人口は、2019年に77億人を突破しました。

国連の発表では、2050年には97億人に達すると予測されており、2100年には109億人にまで膨れ上がるそうです。

この人口の爆発的な増加に対して、食糧の生産を増やしていかなければならないわけですが、この地球上で私たちが農地にできる場所は限定的なのです。

そんな状況であるのに、開発途上国の都市化や工業化によって、農地が減り続けている地域もあって世界全体で見ると、この数十年間の農地面積は横ばいなのです。

そして近年は地球温暖化によって異常気象が多発していることが原因で、農作物の不作が報告されていますし、私の圃場も何度か壊滅的打撃を受けています。

今後はますます異常気象による農地への影響が大きくなることは想像に難しくありません。

SDGsと農業

2015年に国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)の2つ目に掲げられたのは「飢餓をゼロに」という目標ですが、現在既に飢餓に苦しんでいる人々と、これから増加していくであろう人口増加分の食糧を確保していくためには、農業の抜本的なイノベーションが必要でしょう。

日本のような食料自給率が低い国はもちろんのこと、世界全体で限られた農地でより多くの収穫をあげられるような生産効率を高める努力をしていかなくてはならないのです。

世界の食糧 需要予測

肉の消費増加で深刻な穀物不足は不可避

食生活の変化に伴って、世界で肉の消費が増えていることも、穀物不足に拍車をかけている現実をご存知でしょうか。

肉を生産するためには、餌となる穀物が大量に必要となるのです。

  • 牛肉:11kg
  • 豚肉: 7kg
  • 鶏肉: 4kg
  • 鶏卵: 3kg

また、この穀物を生産するためには大量の水が必要で、1kgの小麦を生産するために水が1000リットル以上必要ですし、動物性タンパク質の源である肉の生産には、もっと多くの水が必要となってきます。

具体的には1kgの肉を得るために必要な水は2万リットルと言われており、これがフードマイレージの問題にもつながってきているのです。

世界の食糧の約半分は、雨の少ない乾燥した土地で作られているので、湖や川もしくは地下水から水を引き込んで栽培に利用されているのです。

これがアメリカをはじめとしてロシア、インド、中国など多くの国で、農業に地下水や湖の水を使い過ぎたために地下水位の低下や湖の貯水率低下などが問題になっています。

かつての小麦粉畑が現在では砂漠化してしまい農地として持続できなくなった土地がたくさんあるのです。

このように世界の食料問題には課題もたくさんありますが明るい兆しもあるので次回はその辺りを取り上げてみたいと思います。