ローブッシュとブルーベリーの品種の選び方

必ず成功するブルーベリー栽培の秘密
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前回は「高品質な暖地向きサザン・ハイブッシュ・ブルーベリー」と題して、西日本編として高品質の暖地向き品種に特徴のあるサザン・ハイブッシュやラビットアイについて解説させていただきました。

今回は、野生種の果実を採取することで成り立っているローブッシュ・ブルーベリーについて主な品種の一覧と開発動向を解説し、これまで述べてきました品種について適地適作を基礎に育てやすさや多収量、食味、日持ち性などから品種の選び方について検討していきたいと思います。

野生種の採集から系統選別してきたローブッシュ・ブルーベリー

ローブッシュを用いたブルーベリー産業はカナダやアメリカ東北部に自生する野生種の果実採集で成り立っています。

この地域では数年ごとに地上部を焼却して新梢発生を促して、結実を確保することで生産を維持しています。

育種はアメリカのメーン州やカナダのノバスコシア州などで行われており、「オーガスタ」「チグネクト」「ブラウンズウィック」といった品種が育成されていますが、これらは総じて野生種よりは品質は良いものの、繁殖と定植に経費がかかってくるため経済栽培での利用は少ないのが現実です。

ローブッシュの改良目標は、大果、色味向上、食味、生産力、直結実性、遅い開花、集中熟成、耐病性、強勢な地下茎、容易な繁殖率、立性、強勢、背の高い特性、早期結実性、耐干性、芽の耐寒性などが挙げられます。

ブルーベリーの品種の選び方の極意

ブルーバリー栽培はこれまで説明してきたように、アメリカを中心に品種開発ラッシュが続いており、多くの新品種が日本にも導入されており、苗木の販売がなされています。

しかしながら大粒で香りが優れるなど新品種の情報は飛び交うものの、日本における適応性が未知な状態で苗木販売が行われているのが現状です。

ブルーベリーを庭や大鉢で楽しむ程度なら、地域の気象に適した多くの品種を育てることができますが、経済栽培を行う上での品種選択では、育てやすさ、収量の多いこと、食味に優れること、果実の日持ちに優れること、裂果や軟化しにくいことなどを重視すべきです。

やはり正しい判断を行う上ではアメリカの主産地での品種情報が参考となります。

西南暖地~九州に類似したジョージア州の動向

最近のアメリカの市場では、南半球から輸入されたブルーベリーが11月~3月に販売され、サザン・ハイブッシュの栽培はジョージア州南部からテキサス州西部・カリフォルニア州南部まで広がるなど競争が激化しつつあります。

しかし、4月上旬から5月10日頃の供給量が少なく、ノースカロライナ産のノーザン・ハイブッシュ早稲種の出荷が始まる5月下旬までは価格が高い現況にあります。

日本の西南暖地から九州の気象に類似するジョージア州においては、1980年前半にラビットアイの「ティフブルー」が主に植えられています。

アメリカ・ジョージア州におけるブルーベリー品種の定植動向(ラビットアイ主産地)

1990年前半には、「クライマックス」「ブライトウェル」の人気が高まり、後半になって「プレミア」「パウダーブルー」、サザン・ハイブッシュの「リベイル」と「オニール」の新植が増加しました。

2000年代には、裂果の多い「ティフブルー」の人気が低下して「パウダブルー」と「オースチン」が増加し、サザン・ハイブッシュの新品種である「スター」「エメラルド」「マグノリア」、そのほかの新品種なども増加しつつあり、アラバマ州やミシシッピ州も同様の傾向です。

以上で西南暖地から九州に類似したジョージア州の動向について共有させていただきましたがいかがでしたでしょうか。

次回は引き続き、九州~沖縄北部に似たフロリダ州の動向をお伝えしたいと思います。