圃場の通気性と保水性の両方を実現する方法

必ず成功するブルーベリー栽培の秘密
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前回は「ブルーベリーの定植の1年前から土壌矯正をおこなう」と題して、土壌の矯正効果を得るためにいつから始めるかや、黒ボク土がブルーベリー栽培には好適土壌であることについて共有させていただきました。

今回は農家あるあるにもなる農学書などによく書いてある水捌けが良くて保水性の高い畑作りについて共有させていただきます。

これを考える時頭の中は???になりますよね。

一見、相反するような土壌を物理的に実現する必要があるわけですが、特にブルーベリーの根は根毛を持たないので、土壌水分を保持できない土や加湿によって通気性の劣る土壌は不向きです。

極端なアルカリ性土壌ではない限り酸性度(pH)の矯正は問題ないですが、通気性の改善はかなり難しく、乾燥すればレンガのように固まり、雨が降れば泥のようになる重粘土壌や、地下水位が地表面まで達している土地では、栽培が成り立たないでしょう。

ブルーベリーを栽培する上では、土の酸性度よりも通気性と保水性を配慮することが重要で、特にノーザン・ハイブッシュ・ブルーベリーやサザン・ハイブッシュ・ブルーベリーでは、土壌の通気性改善が酸度矯正より重要なポイントとなります。

それでは土壌の通気性を調べてみましょう!

ブルーベリー栽培予定地の土壌の通気性は、以下の図のようにすることで簡単に調べられます。 

まずは深さ40cm程度の穴を数カ所掘って、ホースかバケツで水をぶち込み滞水させ、その水位がどのように変化するかを観察してみましょう。

穴に溜まった水が半日以内に地下に浸透するようであれば問題ありませんが、1日以上経ってもまだ水が溜まっているようでしたら、排水や通気性に問題があるので徹底した排水対策が必要となります。

私の農業生産法人ではアグリハックと称して、畑の物理性の改善について様々な情報をお伝えしているので良かったら覗きに来てください。

ブルーベリーの根域には40cm確保が絶対的に必要なので「盛り土が有効」

圃場の地下水位が高く、地表近くまで湿った状態の圃場では、定植前に40cmほどの深耕をしてやって、幅1mほどの範囲にピートモスと籾殻を漉き込むためにもう一度耕運すると高さ30cmほどの畝を形成して、定植する場所とします。

こうしてやることで一定の通気性を物理的に確保できますが、排水対策には明渠や暗渠を掘る物理的対策も講じながら、圃場の条件を考慮して最も効果的な方法を用いいるようにしましょう。

またブルーベリーは乾燥状態が続くと枯死してしまいますし、水分不足の状態が続いても、新梢伸長や果実の肥大が止まって、成熟前の果実が萎びて柔化したり、葉の緑が褐変して枯ていきます。

ブルーベリーは根毛のない繊維根

ブルーベリーの根には根毛がなく吸水力や吸肥力に劣ります。 

根毛を持たない根はそれぞれが繊維毛と呼ばれる細根で、乾燥や過湿に対して極端に弱い傾向があるのですが、この細根の根の先には、土壌中のチッ素など無機成分の吸収を助けてくれるマイコリザ菌という菌根菌が共生していることが多いので、この共生菌の働きを阻害せず、活発化させる土壌管理が求められます。

なお、このマイコリザ菌の活性化に役立つ管理を通じてブルーベリー栽培に限らず、植物体の生育促進させられるので要チェックです。

根の生長は、早春に土壌温度が6℃に達すると始まり、これは発芽時期と重なり、果実が肥大して成熟する夏季には秋口から再び活発になって土壌温度が6℃以下になる晩秋まで伸長が続きます。

このために、ブルーベリーの収穫後も灌水は重要な作業となります。

次回は、ブルーベリーは乾燥に弱く、根郡域も浅いので水の確保に全力を捧げなければならなりません。

そこで次回は潅水の必要度を種類別に解説させていただきます。