ブルーベリーの耐凍性と生育可能地域

必ず成功するブルーベリー栽培の秘密
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前回は「ブルーベリーの耐凍性から考えた低温要求量と開花時期」と題して、ブルーベリーの耐凍性も考えた低温要求量と開花時期について解説させていただきました。

今回は、さらに深掘りしてブルーベリーの耐凍性と生育可能地域について解説させていただきます。

ブルーベリーの種類と耐凍性の関係から栽培する環境を見ていくと、寒冷地にはノーザン・ハイブッシュ・ブルーベリー、関東以南の地域にはラビットアイ・ブルーベリーとサザン・ハイブッシュ・ブルーベリー、極寒冷地にはハーフ・ハイブッシュ・ブルーベリーとノーザン・ハイブッシュ・ブルーベリーの耐寒性の優れる品種、亜熱帯に近い地域にはサザン・ハイブッシュ・ブルーベリーの休眠要求量の少ない品種が適しています。

また、積算気温が低く生育期間の短い極寒冷地や高標高地域においては、ノーザン・ハイブッシュ・ブルーベリーの中生種の「バークレー」より遅い品種「ジャージー」「ダロウ」「レイトブルー」「エリオット」などを栽培すると、果実の成熟前に初霜が降りたり、成熟日数が短いために完熟しないこともあります。

長野県におけるブルーベリーの品種(ノーザン・ハイブッシュ・ブルーベリー)

基幹品種


補完品種

ブルーレイ、ブルークロップ、スパルタン、コビル、コリンス

デューク、パトリオット、ブルーチップ、トロ、ネルソン、ダロウ、プリギッタ、エリオット、ジャージー、ディクシー、ウエイマウス
今後も継続検討してその特性や栽培上の問題点を解明したい品種早生
中生
晩生
デューク、アーリーブルー、コリンズ、ブルエッタ、スパルタン、パトリオット、ブルージェイ、サンライズ

ブルーレイ、ブルークロップ、トロ、ノースブルー、ブルーチップ、シェイラ、ブルーゴールド

ダロウ、ブリギッタ、レイトブルー、エリオット、ボーナス、ネルソン、チャンドラー

以上までの種類別生育特性を踏まえると、それぞれの栽培適地は以下の通りとなります。

関東以北の寒冷地が北部ハイブッシュの適地、西南暖地から九州がラビットアイ・ブルーベリーとサザン・ハイブッシュ・ブルーベリーの敵地となり、関東地方を中心に、東海地方、近畿地方などがノーザン・ハイブッシュ・ブルーベリーならびにラビットアイ・ブルーベリーの栽培が可能な混合栽培地域となります。

ノーザン・ハイブッシュ・ブルーベリーは九州でも取り組めますが経済栽培に向いているのは寒冷地となります。

このようにブルーベリーの栽培では、地域の気候に適した種類や品種を選択することが最も重要なこととなります。

次ページの表にはアメリカのノーザン・ハイブッシュ・ブルーベリーの主産地ミシガン州における主な品種を挙げており、同州は本記事の冒頭に挙げた日本国内のノーザン・ハイブッシュの適地となる長野県以北の寒冷地に気候条件が類似しているので参考にしてみてください。

アメリカ・ミシガン州におけるノーザン・ハイブッシュ・ブルーベリー品種の特性

品種名栽培年収穫期メリットデメリット
ウエイマウス1936極早生早熟性やや低収、食味中
ブルエッタ1968早生早熟性暗色、軟果実
パトリオット1976早生大果、スカー小、優香霜害
スパルタン1978早生大果、優味、遅咲狭い土壌適応幅
ブルージェイ1978早中生機械収穫向き収量の変動
ブルーレイ1956早中生大果、硬果、極耐凍強選定が必要
ルーベル1911中生機械収穫向き小果
ブルークロップ1952中生多収、硬果やや酸味、垂枝
バークレー1949晩生大果、硬果スカー大、耐凍性中
ジャージー1928晩生機械収穫向き、広適応果実バラツキ
エリオット1973極晩生多収、硬果風味薄い
シャンテクリアー1997極早生早熟性試験例が少ない
デューク1987早生大果、硬果、遅咲風味やや少ない
サンライズ1991早中生ブルエッタ改良タイプデュークより劣る
シェイラ1988早中生高品質やや耐凍性が劣る
トロ1987中生高品質ブルークロップと同時期
ボーナス1995晩生大果試験例が少ない
リトルジャイアント1995晩生小果、硬果低木
ネルソン1988晩生多収、大果、硬果試験例が少ない
ブルーゴールド1988晩生多収ややブッシュ状
フレンドシップ1990晩生耐凍性小果、軟果
チャンドラー1994晩生大果やや耐凍性が劣る
レガシー1995晩生高品質やや耐凍性が劣る

スカー:果柄痕、小さくて乾いた状態が良い

以上で気温によるブルーベリーの栽培における耐凍性や低温要求量について解説を進めてきました。

次回は、ブルーベリーが好む土壌について解説していきます。