ブルーベリーの低温要求量と収穫時期

必ず成功するブルーベリー栽培の秘密
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前回は「ブルーベリー栽培の気候条件、4つのポイント」と題して、日本のブルーベリー栽培における適地適作について、さらに深掘りして解説させていただきました。

今回は、ブルーベリーが落葉果樹であるという点から、収穫時期や低温要求量について解説させていただきたいと思います。

ブルーベリーの収穫時期

ノーザン・ハイブッシュ・ブルーベリーとラビットアイ・ブルーベリーの北半球における収穫期は5月中旬~9月中旬、サザン・ハイブッシュ・ブルーベリーは3月中旬~5月中旬となります。

また、南半球ではノーザン・ハイブッシュ・ブルーベリーとラビットアイ・ブルーベリーの収穫期が11月中旬~3月上旬、サザン・ハイブッシュ・ブルーベリーは9月中旬~11月中旬になります。

日本では、西南暖地でのラビットアイ・ブルーベいー、関東以北でのノーザン・ハイブッシュ・ブルーベリー、関東以西における暖地でのノーザン・ハイブッシュ・ブルーベリーとラビットアイ・ブルーベリーの栽培が基本となりますが、関東以西の西南暖地でのサザン・ハイブッシュ・ブルーベリーの栽培と施設栽培が加わり、収穫期が5月上旬から9月中旬まで拡大しています。

ブルーベリーの発芽には低温が必要

サンシャインブルーなどの一部の常緑性品種を除くブルーベリーは落葉果樹なので、休眠期があって休眠打破には一定期間低温に遭遇することが必要で、これを低温要求量で求めることができますが、ブルーベリーは低温要求量が満たされなければ発芽不良や花芽不足などを引き起こし、経済栽培を成立させることはできません。

ブルーベリーの種類、ならびに品種に応じた低温要求量が得られる栽培地域を選択する必要があるので下記に一般論としてのブルーベリーにおける休眠と低温要求量について挙げておきます。

  1. 7.2℃以下の気温への遭遇時間によって休眠から覚醒します。
  2. 休眠覚醒後は気温上昇して2週間ほどで発芽、生育が始まります。
  3. 休眠覚醒していないと生育が悪いので新梢が伸びなかったり、開花が遅れたり、収穫減となります。
  4. 休眠の深さと低温要求量は、種と品種で異なります
  5. 暖地においては、7.2℃の低温積算量と品種選択に注意 

ブルーベリーの種類ごとの低温要求量

ブルーベリーの休眠打破に必要な低温要求量は、7.2℃以下の積算時間で示され、ノーザン・ハイブッシュ・ブルーベリーとハーフ・ハイブッシュ・ブルーベリーで800~1200時間、サザン・ハイブッシュ・ブルーベリーなら200~600時間、ラビットアイ・ブルーベリーで400~800時間、ローブッシュ・ブルーベリーでは1000時間程度が必要となりますが、同じ種類でも幅があるのは品種ごとに異なってくるからなので導入前によく確認してください。

低温要求量とブルーベリーの生育

前項にてノーザン・ハイブッシュ・ブルーベリーでは800~1200時間の低温要求量であると解説しましたが、東京以西や西南暖地、四国や九州の高標高地域でも栽培されていますが、生産力まで高いとは限りません。

一方、低温要求量の少ないサザン・ハイブッシュ・ブルーベリーの品種を施設栽培に導入して、早期出荷を実現させています。

アメリカでは、ジョージア州南部の産地で1998~1999年の冬季が温暖で、7.2℃以下の積算時間が450時間しかなかったためにサザン・ハイブッシュ・ブルーベリーの「レビール」において、収量が半減したケースもありました。

地球規模の温暖化によって、今後もこうした事態は一般化すると考えられるので、それらも踏まえて地域に応じた栽培品種の選定が重要ということです。

以上のように、ブルーベリーが落葉果樹であるという点から、収穫時期や低温要求量について解説させていただきながら、栽培品種の選定の重要性について共有しました。

次回は、耐凍性も考えた低温要求量と開花時期について解説していきたいと思います。