第8話 ナスのアグリハックを支える土づくり

10倍儲かるナスの栽培アグリハック
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前回は「第7話 うちのナスは1株あたりの収量が多い秘密」と題して夏秋ナスを多収させるポイントについてご紹介させていただきました。

今回は、その多収の土台を支える「土づくり」の【アグリハック】について共有させていただきます。

過剰の欠乏

わたしが栽培する夏秋ナスは盛夏を迎えると水分の吸収がもっとも活発になります。

もっとも多い時期には、1株あたりなんと一日に6Lもの水を吸い上げるといわれていますし、肌感覚でも納得の水量です。

一人で露地栽培の夏秋ナスを管理するとしたら無理ない面積を15アールとして930株前後の定植になろうかと思いますが、そうなると5,580リットルもの水が必要になります。

ローリータンクは200リットルの容量のものが多いと思いますが、1台だけだと28回転必要になってくるので少なくとも4台のローリータンクを購入しておく必要があります。

しかし、これは現実的とはいえないので通常は「第6話 ナス畑のデザインで病害軽減して利益アップ」でも共有したように、畑の選択時に「前作水稲」の畑だと時期的にも取水をしやすいので、そういった畑を使うか、私の畑のようにダムの水が常に取水できる蛇口のある畑がオススメです。

根域を想像しよう

また、光合成の量についてこの栽培のケースでは、茎葉の廃棄分や栽培期間の最後に残る植物体を合わせると6トンを越えると想像されます。

それらの生産に必要な肥料成分や水分の速やかな吸収を安定して続けていくためには、ナスに十分な量かつ健康な根が必要になってきます。

ナスに限らず植物の根は、「酸素」が大好きです。

農学書などに書かれている「水持ちが良くて水捌けの良い畑」という一見矛盾した土壌構造が必要なのです。

このあたりについては「わたしの畑の排水対策」を参考にしていただくと対策しやすいと思います。  

私はサツマイモ品種の「べにはるか」なども別の地域で年間100トン~120トン栽培して産地化させていたり、加工用トマトやトウモロコシに伝統野菜では九条ねぎに万願寺甘とうなどの栽培もしていたので畝間作業専用のトラクターが活躍していました。

この機械にアタッチメントをつけて浅い明渠を掘って、籾殻を敷き詰めた上にコルゲート管を設置して、さらに籾殻を乗せて土をかぶせます。

土作りには知識だけじゃダメです。

話は少し外れましたが「水持ちが良くて水捌けの良い畑」を実現するためには有機物をしっかり入れてやって、トラクターで十分に耕耘をすることで土壌を軟らかくして空気を多く含む土づくりをします。

この時に過剰な水分が土壌に含まれていると、土壌粒子同士の結びつきを壊すと同時に、乾くと固まり、湿ると空隙をなくす原因になるので注意しなければなりません。

その対策として、黒マルチをしてやることで過剰な水分による土壌の固化を防いでいます。

私はトラクターにマルチャーを取り付けて、畝を立てるのと同時に黒マルチの下に灌水チューブをする機械を持っていたので、少人数で「万願寺甘とう・九条ねぎ・夏秋ナス・とうもろこし・加工用トマト」も全部同じトラクターで対応していたので栽培面積を拡大する事が可能でした。

またこの作業を行うときは常に高畝を基本として、根のまわりの土壌から速やかな排水ができるように心掛けています。

またあらかじめサブソイラーなどで暗渠をいれたり、ユンボがあれば明渠をつくったりして畑の外へ排水しやすいデザインを優先しています。

建設会社が農業進出するケースも多いので、地域ぐるみで協力しながら進めるとスムーズです。

堆肥の施用については肥料成分を供給するだけでなく、土の中の世界で生物の多様性を進めることとなり、余計な病害の発生を抑えることが期待できます。

しかしながら、過剰の欠乏ということもあって何事もバランスが大切です。施肥は足した後に引くことは難しいので慎重に土壌分析をしてから施肥してやることをおススメします。


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