第17話 ナスの生育ステージの推移

10倍儲かるナスの栽培アグリハック
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前回は「第16話 ナスの生育ステージを分解して再構築」というお話の中で具体的なスケジュールを共有させていただきました。

今回はスケジュールの基礎となる軸をどこに置くかについて私の考えを解説したいと思います。

私はナスに限らず、すべての作物において「出荷スケジュールから逆算して生産計画」を立てています。

考え方の基本として、お客様の手前の売っていただける量販店は入荷スケジュールがわかっていると販売計画が立てやすいので、そういった提案のできる生産者が選ばれるのです。

そのために流通の現場で一般的に使われる52週という表現で栽培スケジュールを作っています。

52週というのは一年で月は12か月あって週は52週あるという考え方です。

5月下旬(22週)

この頃には第1果が肥大してきて第1主枝の第1花と第2主枝の第1花が咲いていました。

第3主枝と第4主枝は第一節位の脈芽が見えてきたのもこの頃です。

6月上旬(23週)

この頃になると第1主枝と第2主枝で2番目の花は第3主枝、第4主枝の第1花が咲いていました。

だいたいの株で第1主枝では第3節位までできていました。

第2主枝では第4節位までできていました。

こうして次々と主枝の花が先に向かって規則正しく、開花していくのを観察していると今更ながら自然の仕組みに驚くばかりです。

6月中旬(25週)

25週では第1主枝の第1節位と第2節位、第3主枝の第3節位、第4主枝の第1節位から出た最初の側枝で開花していました。

総開花数は10花になっていました。

この時期から開花する花数が急激に増え始め、肥料の要求量が増えてくるので注意が必要です。

6月下旬(26週)

1年の折り返し地点に入りました。データを取っていた環境では日照不足が続いていましたが14花を開花させていました。

この時期になると側枝は伸び放題にして構わないのですが、 あまりに手入れが悪いと首が細い不良果などが多発します。

7月中旬(29週)

各主枝が順調に伸長しました。これまでの成り疲れで落花する花も多く出てきたのもこの頃です。

7月下旬(30週)

主枝も摘心位置まで成長して樹の形は完成するのはこの頃が基準でした。

枝の伸長に従って開花数も大幅に増えて33花とピークを迎えました。

この時期には主枝に着く花はほぼ終わって、側枝の花がほとんどになりました。

下の節位ではじわじわ2次側枝も増えてきていました。

8月上旬(32週)

主枝の先端でも側枝の開花が始まりました。

日照が強く、気温が高いため側枝は上に伸びやすいので手入れを十分して肥培管理を間違わなければ落花は少ないようです。

8月のお盆過ぎから9月下旬まで

開花数が少しずつ減ってきて、落花も多くなりました。

開花から収穫までの日数がかかるようになってきました。

開花数が多くなって着花負担が多くなることで落ち込んだと思われますが9月中旬には樹勢が回復して再び、花数は増えました。

この年の10月下旬には気温の低下により樹勢が低下して花が減りはじめて落花も増えてきたので収穫を終了させました。

平年であれば11月上旬までの出荷が可能ですが、ビニールハウスを利用した、促成栽培や抑制栽培なども組み込んで周年出荷できる取り組みをしているので、品質重視ということで出荷する圃場を切り替えました。


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