第18話 ナスは最終的にどの位置にいつ、何果着いたか

10倍儲かるナスの栽培アグリハック
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前回は「第17話 ナスの生育ステージの推移」と題して秋夏ナスにおける可販果が収穫できる範囲を実績ベースでご紹介させていただきました。

今回は最終的に夏秋ナスをどれだけ収穫できたのか収量の発表とデータを取得する作業をすることで分かった事について共有していきたいと思います。

観察報告

主枝に多く共通しているのは横向きから上に大きく曲がることや第5節位までの花数が多いことです。

ただし、第5節位まででも少ない花しか咲いていない節位もあります。

接近しすぎた節になりますと、節の位置によって勝ち負けができて開花数に差が出るとわかりました。

最終的に樹のどの位置でどの時期に花が咲いて、どの程度の期間で収穫できたのか。

そして、収量はどうだったのか、露地における平面4本仕立栽培について徹底的に調べあげています。

花が咲いてから収穫に至るまで、最も早い7月下旬で10日、遅い9月中下旬開花で36日かかっていました。

寒い時期や曇雨天が続く時期には遅めで、暑くても着果負担がまだ少ない梅雨明け頃には早くなる傾向があることがわかりました。

下の葉脈から芽を伸ばして花を咲かせてから収穫に至るというパターンを繰り返します。

毎朝、畑に行く度に開花した花に札を付けて、その花の果実の収穫時期にどの主枝になったか、主枝上の節になった場合は、該当の側枝は第何主枝の第何節位の位置になったかを記録しました。 

収穫は実が手のひらと同じくらいのサイズ(1果あたり、120g~150g)を基準にしています。

この年は1kg@843円と比較的高単価を維持できましたが収量が平年より20%程、下回る結果となりました。

日照不足が平年よりも20%落ち込んでいるので比例はしていますが、その場合の対策なども考えなければならないと感じました。

人件費に関してはこの表にスタッフの人件費は含まれていません。

あくまでシルバー人材センターに発注した変動費を含めているので、手残りはもっと少ないです。

地域によると思いますがシルバー人材センターに登録されている高齢者は基本的に農家経験もあるので農大出の20代インテリ君よりもスピード感早いです笑

データを取ることによってわかったこと

  1. 主枝上の花は第1から第4にかけて少なくなって花の直下の生産力の強い節数も比例傾向にある。
  2. 主枝の落花は少ないが第4主枝ではやや多くなる傾向にある。
  3. 主枝の花の咲く間隔は第1主枝、第2主枝で早く約1週間だったが、第3主枝、第4主枝では10日ほどかかっていた。
  4. 主枝そのものは第1から第4にかけて成長がだんだん遅れてくる。
  5. 主枝上の節数も第1から第4にかけてじわじわと少なくなる。
  6. 第五節位までの側枝の発生数が多く、その上位の側枝の発生が少ない。
  7. 主枝上の側枝になる実の収穫量も第1から第4にかけてだんだん少なくなる傾向がある。
  8. 側枝の収量は最終的に全体の6割になり結果的には側枝からの方が収穫量が多くなる。
  9. 開花から収穫に至るまでの日数は早いと10日で、遅いと36日かかっていたが平均すると2週間程度だった。
  10. 収穫までの日数は気温の影響が大きいものの、比較的低い節位では短くなっていた。

 ここまで読み進めてきた読者は、筆者は栽培技術を軽視して、小手先のマーケティングで売り先を増やしているタイプかな?と思われているかもしれませんが、顧客の信頼は「安定納品・安定価格・安定品質」から得られます。

私はマーケティング畑の出身で、その辺りの技術や企画の作り方には誰にも負けない自信があります。

農業に関しては素人ですが、新規事業の立ち上げも様々な会社で経験してきましたので、担当になった場合、重要だと思うことはデータの収集と分析、そして仮説と検証の繰り返すこと。

これをスーパースピードでやるので「なんとなくやってる農家」よりも圧倒的成果を上げることが可能になったんだと思います。


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