前回は「第35話 ナスの苗の購入とその後の管理」と題して、購入苗で育てた場合について解説させていただきました。
ナスの苗を購入するにしても種から育てていくにしても栽培の行程を考えていかなければなりませんので、今回はそれらに関して必要な準備について共有していきます。
まずは露地ナスを栽培する時の年間の工程管理を簡単にまとめましょう。
この簡易な工程表とは別に独自の生産工程管理システムを開発しており、これを使用しているが取り組むにあたってガントチャートへの理解などが必要であることから別の機会に譲りたいともいます。
ここから育苗以降の管理について紹介していきます。
畑の条件
露地ナスの栽培では、水管理や誘引作業にはじまって収穫のため毎日のように畑に行くことになります。
病害虫の発生、樹勢管理、土壌の水分状態などを常に観察しなければ満足な結果が得られませんし、来年以降の収量や品質アップにも繋がりません。
農業は自然の声を素直に聞くことが大切です。
先生は無口な印象の自然ですが歩み寄れば結構、おしゃべりな先生です。
わたしの先生は日当たりがよくて排水がよくて強い風が当たりにくい場所がいいよって言ってましたが皆さんのところでも同じ条件が必要だと思います。
ただ、なかなかそんな条件がそろう場所は他の作物にとってもいいし他の農家さんも手放さないので、これからナスを栽培しようって人が手に入れられるチャンスはほとんどないでしょう。
安定的に取水しやすいことと、畑の法面が少なくて雑草管理が容易な場所とか贅沢しだしたらきりがありません。
あとは家や出荷場所とのバランスを考えながらなるべくコストが低い場所を選ぶようにしましょう。