前回は「第27話 アグリハックの具体例 給水と排水対策」と題して、灌水チューブと太陽光パネルを利用した日射制御型こけら落とし自動灌水装置をご紹介させていただきました。
こちらにご関心の方は、農研機構近畿中国四国農業研究センター が特許をお持ちですので、ご連絡されてみてはいかがでしょうか?
私も現代農業で記事にされていたので作ってみましたが、なかなか楽しかったです。
私の畑はダムの水を引いていたので蛇口をひねれば給水できたので、仕組みは違うのですがご自身の圃場に合わせてアイデアを組み合わせて楽しんでみてください。
農家だからこそ「百姓≠100のスキル」を持つべく、この辺りの記事についてはブログ「コト起こし未来塾」のカテゴリー「楽しい農家のDIY」で自作DIYを紹介していきますのでお楽しみに!
畝の高さの実際
今回は夏秋ナス栽培における畝の高さについて共有させていただきたいと思います。
畝は高くつくることで、大雨のときの水はけ改善や屈む姿勢での作業から解放されます。
畝の幅は保水力を保てるように広くするよう指導があるかもしれませんが、それでは作業姿勢が悪くなります。
私の場合は、灌水チューブを利用しているので幅の広い畝にする必要はなく、畝の広さは80cm、畝の高さは40cmとしています。

上記のようなトラクターの畝立て機が無いと厳しいと思いますが、これがあると大幅な省力化になります。
それと同時に大切なことは作業しやすいように通路の幅を80cmとやや広くとっています。
これは採光にも有効ですし、さらに畝を南北の向きにつくることで太陽の一日の動きに合わせて圃場の中まで太陽光線がよく届くようになります。
そして、最盛期に葉が繁茂してくるときの適度な風通しにも有効です。
私は排水をさらに進めるために通路の中央を掘って籾殻とコルゲート管を埋めたことで通路のぬかるみが改善されて、作業性が大幅に向上しました。