世界で急騰するリンとカリ
じわじわと肥料価格が上昇し、農業経営に悪影響を与えている。
肥料原料であるリンおよびカリの価格が、原油価格と同様に、食糧増産を図る世界各国の思惑や投機マネーの流入によって、吊り上がっているからである。
高まりがいつになるかも定かではない。
肥料資源の価格の上昇の理由は何か。
一般的には、生活水準の改善が食生活の変化によって、食糧要求の声が高まっているという一般的な見方は、間違っていないだろう。
しかし、さらに深く思考を加えれば、リン、カリを生み出さないことは自明の理であるのに、ほとんど何もしてこなかったことのツケを、今まさに農業経営者が背負わされつつある、ともいえなくはない。
肥料価格をめぐる状況は厳しい。
では、農業経営者は、どうすればいいだろうか。
ただ単に、この状況を嘆いているだけでは何も生み出さない。
時代の情勢の変化に合わせた農業経営のあり方、イノベーションを模索する必要があろう。
その具体策について、考えるのは経営者自身である。