実現可能な栽培スケジュールを提示する

52週アグリMD生産工程管理システム
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前回は「マスタースケジュールはスローガンか」と題して、栽培プロジェクト計画書と現場をつなぐものは、マスタースケジュール、そしてそれと対をなすAHSで、毎週の栽培プロジェクト進捗会議で確認するのも、この両者でしかないという結論を共有させていただきました。

マスタースケジュールの内容をよく理解するために、その作成目的を整理します。

マスタースケジュール作成の目的は、実現可能な栽培スケジュールをその栽培プロジェクトに関わる全ての人々やステークホルダーに提示することにあります。

「実現可能な」という表現は、栽培プロジェクト・オーナーの意思を反映したものです。

これを理解するには、栽培プロジェクト・オーナーが作成した栽培におけるプロジェクト憲章と照らし合わせて、マスタースケジュールを見るとよいでしょう。

栽培プロジェクト憲章に「スケジュール厳守」があるなら、栽培スケジュール・リスクのある部分には、その対応策を入れればいいということになります。

「実現可能な」という意思を、ステークホルダー全員に感じてもらうためには、マスタースケジュールから栽培プロジェクトの全体像がイメージできることが重要です。

さきのトピックスで示したように、栽培プロジェクトは複数の開発で構成されています。

圃場開発、業務システム開発、データ移行システム開発のそれぞれについて農産物開発の栽培スケジュールを提示し、同時に、生産プロジェクトを推進する体制の概要も示すのがマスタースケジュールです。

さらに、マスタースケジュールは栽培プロジェクト・マネジャーの栽培プロジェクト進捗方針を示すものでもあるのです。

圃場開発の方法論から進捗体制、そして中核となる一連の開発工程(これを「クリティカル・パス上の開発工程」と称する)が提示されているわけです。

栽培プロジェクト・マネジャーがどの開発工程に強い関心を持っているかは、マスタースケジュールを見ると分かるものです。

マスタースケジュールが「栽培プロジェクトの開発工程を示す」ことを、ここまで説明してきました。

「マスタースケジュール作成の目的」を見て違和感を抱いた方は、ぜひともこのトピックスを熟読していただきたいと思います。

マスタースケジュールの使い道を、誤解している可能性があるからです。

前提となる基礎知識

マスタースケジュールを作成するには、前提として栽培プロジェクトを設計するための基礎知識が必要です。

その中には、栽培プロジェクトの開発生産性、開発期間、開発フェーズの期間比率の変化など、栽培プロジェクトの特性ともいえるものがあります。