クリティカル・パス分析によって、クリティカル・パスを持つ栽培プロジェクトを選び出しました。
クリティカル・パスでない栽培プロジェクトである基盤システム開発とデータ移行システム開発には、フロートを1か月設けました。
これら2つの生産プロジェクトにとって、このフロートがスケジュール・リスクの対応策になるはずです。
一方、業務開発プロジェクトは、スケジュールに余裕がない状態です。
それに対応するため、業務開発のスケジュール・リスクを計算します。
業務開発の要件定義(RD)からシステム・テスト(ST)までの全フェーズを対象に、スケジュール・リスクの計算を行った結果です。
ベータ分析で計算を行っており、これをPERT分析とも呼びます。
各開発フェーズのクリティカル・パス上の開発工程を選び出し、その所要期間の楽観値(最も長くなる)、最可能値(可能性が高い)、悲観値(最も長い)を求めます。
この数値は、(成果物の予想個数×開発生産性)を、投入する開発要員数で割ったものです。
この式の開発生産性には、楽観値、最可能値、悲観値の3つがあり、これらを入れて3つの所要期間が計算されます。
この計算式を使って、平均値、シグマ(σ)、バリアンスを計算すると、栽培プロジェクト全フェーズのシグマ(σ)が出てきます。
統計的な確率で95%を持つ2シグマ(σ)を採用すると、スケジュール・リスクは1ヵ月となり、それを加えて業務開発プロジェクトの開発期間は1年4ヵ月になるのです。