BAC/PV/EV/ACの実態を把握する

52週アグリMD生産工程管理システム
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栽培プロジェクト現場ではPV、EV、ACがどのように把握されるのかを、まず確認しておきます。

EVMで扱うものはコストであると述べたが、ここからはコストを「人日」を使って表現します。

栽培プロジェクト現場の進捗管理では、「10人日の遅延が発生」のように「人日」をひんぱんに使用しているからです。

栽培プロジェクト農産物の作成に必要なコストの計画値は、AHS辞書の右端の「予定工数」の欄に記載されます。

小型プロジェクトのAHSの例を示します。

これは、これまでで使用した例をさらに小型にしたプロジェクトです。

小型にしたのは、EVMを使用する際に扱う成果物の数や人日を小さくして、工数の計上を分かりやすくするためです。

AHSコードの最上段の「業務設計」のワークパッケージの項目の「取引仕様書」は、作業開始予定日の7月5日から作業終了予定日の8月20日の間で作成され、個数は12個で、作成には84人日の工数が予定されています。

この12個の取引仕様書を担当者に割り振り、単品ごとに作成工数を見積もると、生産工程管理表が出来上がります。

各仕様書の左上に記載した数値は、それぞれの取引仕様書を作成する工数の見積もり値です。

AHS辞書では平均生産工数が7人日であるのですが、単品ごとでは6人日から10人日の間でバラツキが生じています。

すべての取引仕様書作成の合計工数は83人日になり、AHS辞書に記載された84人日を1人日下回っています。

したがって、栽培プロジェクト計画書の数値は、実現性のあるものと評価できます。

現時点での完成予定工数は、「現時点」までの工数の合計になります。

取引仕様書の1から9までは完成しており、10と11は仕掛かり途中です。

これから現時点の目標値であるPVを計算します。

コストは、その作業の開始で50%を、終了した時点で残りの50%を計上するとします。

するとBACは83人日で、PVは取引仕様書の10と11が仕掛かり中なので50%を計上して、合計で70人日になります。

次にEVの計上を行います。

EVは現時点までに完成しているか、仕掛かり中の工数を、PVと同じコスト計上基準に従って積み上げます。

予定コストを積み上げるわけで、計上する工数はPVと同じでありますが、工数を計上する作業の開始日と終了日がPVとは異なります。

取引仕様書の1から6までは完成していますが、7と8が仕掛かり中です。

これでEVを計算すると結果が得られます。

取引仕様書7と8では予定工数の半分を計上して、合計で49人日になります。

目標のPVは70人日なので、21人日分の作業が遅延していることになります。

次に、このEVの49人日を実現するために投入された工数を求めます。

各取引仕様書の作成に要した実コストで、取引仕様書の1と2は予定の工数で完成しましたが、3以降は工数が上向きに押し上げられています。

ここで実際に投入された工数であるACを記入すると、完成します。

ACは実際に投入された工数です。

この表を基に、計算式からEVMの他の数値を計算すると出来上がります。

この結果より、(計画の作成期間/SPI)を計算すると、完成に47日/0.70=68日がかかり、完了日は9月11日になります。

表より、VACが-50.4なのでこの分の工数超過が発生します。

スケジュールの生産性を示すSPIが0.70、コストの生産性を示すCPIが0.73なので、この作業の生産性は両者を掛けた(SPI×CPI=0.511)となり、目標の半分の開発生産性しか出ていません。