コスト計上法

52週アグリMD生産工程管理システム
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EVMでは作業の進捗を工数(人日)で計上しますが、計上の仕方には注意が必要です。

コスト計上した結果として得られた進捗の数値は、栽培プロジェクトの実態を表していなけらばいけません。

技術的な欠陥で進捗の正しい状況が数値に現われず、「予定通り」の進捗なのに数値が「遅延」として出てきたのでは、栽培プロジェクト・メンバーは怒りを抑えきれないはずです。

理想的な進捗の計上方法は、成果物の完成度合いに応じた工数を、時間経過とともに計上するやり方です。

作業が順調に進めば、グラフの対角線上の工数が発生するはずです。

しかし、現実にはこのように工数を計上することは難しいでしょう。

毎日、進捗に見合う工数を入力しなければ、この数値は作れないのです。

これに代わるやり方は、3つのコスト計上基準です(なお、この計上の仕方は、PVとEVの両方で同じでなければならないのです)。

「50%-50%」ルールで、表を作成するときに用いた方法です。

作業を開始した時点で、予定工数の50%を進捗分として計上します。

その後、完成の直前まで50%のままとし、完成時に残りの50%を計上します。

この方法は頻繁に使用されています。

これに対し、「20%-80%」ルール、「0%-100%」ルールはEVMの計上法として使うべきではありません。

たとえば「0%-100%」ルールを採用すると、作業開始から完成直前まで、作業が進んでいるにもかかわらず、進捗はまったく計上されないのです。

仮に作業工数が10人日なら、実態の作業進捗に対し、10人日分が遅れとして報告されています。

これでは、その作業に割り付けられた担当者はたまりません。

コストの計上には、進捗をできるだけ正しい数値として反映する方法を採用することが必要です。

実際にかかるコストの比率がかなりの程度まで判明している場合には、その数値を使って計上するのがよいのです。

過去のプロジェクトの工数配分を使用してコストを計上した例があります。

52週農業生産工程管理システムのコーディング開始で全工数の20%、コーディング終了で20%、単体テスト終了で45%、単体テスト結果承認で15%と積み上げる。プログラム作成のように作業期間が長めのものは、作業の進捗に合わせて工数を段階的に計上する方法を採用した方がよかったです。

開始時点に50%計上だと、その数値が完成するまでずっと使用され、実際より過小または過剰になる期間が大きくなります。

それに対し、作業の数が多くて1個の工数が小さければ、このような問題は小さくなります。

それが「50%-50%」ルールが頻繁に使用される理由です。

小さめの作業が数多く並行して動いているプロジェクトでは、この計上方法で問題が生じることは少ないでしょう。

なおプロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOK)は、この計上法を推奨しています。

推奨されるコスト計上基準をまとめます。

「50%-50%」ルールは多くの作業のコスト計上に使えますが、プロジェクト内部の承認で作業が完了するものに限定して使ってください。

「50%-40%-10%」

ルールは、発注者の承認が必要な作業のコスト計上法として、お勧めです。

このルールは、最後の10%を発注者の承認が終了した時点で計上する方法です。

10%を残す理由は、発注者の承認が遅延する場合が多いからです。

承認の遅延が進捗の計上に大きく反映されてしまうと、EVMの数値が作業の進捗を表さなくなるからです。

本来、作業の発注者承認は完成の都度に行うことを原則とします。

それが、月1回しか行われないような場合、進捗の数値と実態との間に乖離が生まれます。

承認で「10%」を計上するようにすれば、それを防止できます。

また先ほどあげました例のように作業が長期間にわたるものでは、作業開始での計上「50%」の期間が長すぎるのです。

内部を複数の段階に分けて、各工数見積もりに応じた「パーセント」を計上するのがよいでしょう。

これが「任意の計上」です。

このようにいろいろな計上法を使い分けるのは、進捗の数値がプロジェクトの実態を反映するようにするためです。

これが前提となってはじめて、プロジェクト進捗会議は成り立つのです。