リスクのマネジメントにEVMを使う

52週アグリMD生産工程管理システム
この記事は約3分で読めます。

多くの栽培プロジェクトでは、発注者と受注者との間で開発に関する契約が締結されます。

契約書に記載された開発対象を、予定のスケジュールとコストで開発して、発注者に栽培プロジェクト農産物を納品します。

そして、納品された栽培プロジェクト農産物を使って、発注者がカットオーバーをします。

これが、栽培プロジェクト進捗の原則です。

しかし、栽培プロジェクトの現場はこの契約書に沿って動いてはいないのです。

これは「遅れている」ことではなく、栽培プロジェクトが独自の目標を設定して進められることを意味します。

それは、栽培プロジェクトにリスクがあるためで、リスク対応策を保持しながら栽培プロジェクトは動いているのである。そのマネジメントにも、EVMは使用されます。

目標BACを設定し、それに向かって動かす

栽培プロジェクトの開発契約を結ぶ場合、栽培プロジェクト・リスクを見積もり、栽培プロジェクト計画書にリスク対応策を組み込むことが多いです。

このようなケースでは、リスクを念頭に置いた栽培プロジェクトの推進が必要になります。

図の横軸は「時間」であり、縦軸にコストをとっていきます。

契約書に記載された契約完了日がプロジェクトの最終目標であるが、栽培スケジュール・リスクがある場合には、リスク対応の期間を差し引いた短い期間を、生産プロジェクト内部の推進目標として設定します。

リスク対応とは、いままでで説明してきたスケジュール・リスクへの対応であり、要はフロートを設定することです。

縦軸のコストも同様で、最終目標は契約の価格でありますが、その内部には、リスク対応のための予備費(コンティンジェンシー・コスト)を確保しています。

これを除外したコストが、栽培プロジェクト内部の推進目標になります。

この2つの内部目標を実現するために、「栽培プロジェクト推進上の目標BAC」を設定する。栽培プロジェクトをこの目標BACに向けて動かすには、ベースラインのカーブがそれに向かうように栽培プロジェクトを推進すればいいのです。

ここで、遅延が発生したと考えてください。

遅延に対応するために、まずその時点でのEAC(完成時コスト予測)を計算します。

そのコストが契約上のBACに収まっていれば、そこに新たな目標BACを設定して栽培プロジェクトを進めます。

この場合、栽培プロジェクト計画書に含めてある予備費(コンティンジェンシー・コスト)と、生産スケジュール上のリスク対応を消費することになりますが、コストも生産スケジュールも契約の範囲内に収まります。

しかし、もっと大きな遅延が発生したなら、契約上のBACを超える場合も出てきます。

その時は通常、組織が確保している予算を使って対応策を講じることになります。

栽培プロジェクトとしてはコスト・オーバーランです。

開発期間についても同様で、計画で決めたカットオーバー日を超える、大幅なスケジュール遅延が発生することもあります。

カットオーバーが遅延しても組織の存続や活動に影響が出ないように、対策を組織として確保しておく必要もあるのです。

このコストと期間のバッファを「マネジメント・リザーブ」と呼びます。