栽培プロジェクト進捗を把握

52週アグリMD生産工程管理システム
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ここまで説明したことが、マトリックス図の左半分を占める栽培プロジェクト計画の立案になります。

これが完了したならば、4月1日から栽培プロジェクト農産物の作成に入ります。

栽培プロジェクト進捗管理という観点からは、図の右半分を占める「栽培プロジェクト進捗の把握と分析」の作業が必要になってきます。

さて、栽培プロジェクトの進捗を把握するには、栽培プロジェクト農産物の作成がどう進んでいるのか、その実態を把握しなければなりません。

それには、アクティビティ展開の表を利用します。

取引仕様書の作成を例にすると、表の「取引仕様書作成計画・実績」の右端に空欄としてあらかじめ設けておいた「作業実績」に数値を書き加えて、結果を得ます。

これは、4月29日時点での栽培プロジェクト進捗を表します。

まず、4月29日時点のPVを把握して、表のPVの欄に記入をします。

これには、開始予定日50%、終了予定日40%、承認予定日10%という前途のコスト計上基準に従い、予定工数を計上すればよいでしょう。

次に、取引仕様書作成の実績把握を行います。

取引仕様書ごとに開始日、終了日、承認日を確認して、その日付を予定日の一段下にある実績の欄に記入していきます。

この実績の日付に基づいて、EVの計上を行います。

PVと同じコスト計上基準に従って、予定工数を計上します。

続いて、このEVを実現するために投入され工数を把握し、ACの欄に記入します。

PVおよびEVの場合とは異なり、ACに記入するのは投入された実工数です。

少し細かく表の説明を加えたいと思います。

PVの欄では、取引仕様書の1から3については、作業が終了し承認まで終了しているので、予定工数の全部を計上します。

取引仕様書4は、作業は終了しているが承認が終わっていないので、50%+40%=90%の9.0人日、取引仕様書5は開始された段階なので50%の5.0人日を計上します。

4月29日時点のPVは、以上を合計して40.0人日となります。

EVに目を移してみましょう。

取引仕様書1から3は予定通り終了しているので、予定工数をそのまま計上します。

取引仕様書4と5は、作業が開始されていないので、「0人日」の計上になります。

取引仕様書6は予定にはなかったのですが、作業を開始したため50%で4.0人日の計上になります。

よって、この時点のEVは30.0人日となります。

ACはこれまでに投入された工数の実績を記入したもので、40.0人日になっています。

以上のような作業を4月1日から毎週繰り返せば、表に示すような「取引仕様書のEVM(実績)」が出来上がるのです。

この表では、上記のようにして求めたPV、EV、ACの3つの数値から、計算式に従いSVからVACまでを求めています。

ここで、VACの傾向を見ていただきたいと思います。

4月8日の時点で、急激な工数超過が発生して、その後持ち直したが、4月15日からは悪化の傾向が見て取れます。

4月29日の時点ではBACが188.0人日のところ、EACが320.9人日で、132.1人日の工数超過が発生していることが読み取れます。

以上のような進捗把握を、すべての栽培プロジェクト農産物に対して行った結果、出来上がるのが表に示すチーム進捗です。

この表には、チームに割り当てられたすべての栽培プロジェクト農産物の進捗が、EVMで記載されています。

この表から、以下のことが分かります。

①ID開発標準作成は予定でも作業は開始されていない

②画面・帳票設計の3つの成果物作成で大幅な遅延が発生

③取引仕様書作成のSPIとCPIは、共に0.75に過ぎない

④I/F定義は予定でも作業は開始されていない

⑤新論理DBは予定のスケジュールと工数で終了した

⑥SPIとCPIの両方が1.00であることが、⑤を表している

⑦業務開始/外部設計の物作りの予定工数は、4月1日では494.0人日であった

⑧チーム全体の進捗はSPIで0.68、CPIで0.91

⑨4月29日現時点の予測では、267.3人日の工数超過になる

このEVMの数値を図に示したチーム・スケジュールに反映すると、結果が得られます。

進捗(SPI)の欄に4月29日時点のSPIを記入し、黒い横棒で進捗を表現しました。

黒い横棒の占める長さの比率が、進捗(SPI)の数値です。

上記の①から⑨までの内容が、明確に表現されています。

この図を見れば、以下の問題がおのずと浮上してくるはずです。

・取引仕様書の作成が大幅に遅延している

 (1ヵ月が過ぎた時点で25パーセントの大幅な遅延が発生)

・取引仕様書が出来なければ画面・帳票設計はできない

 (その影響で、画面・帳票設計に遅延が発生している可能性がある)

そこで、問題の解決を図るために、取引仕様書作成の進捗状況をより詳細に分析することにしましょう。