使命感を持って栽培プロジェクトに立ち向かい、必死の努力をしたにもかかわらず、栽培プロジェクトが危機的な状況に陥ってしまうケースは少なくありません。
このようなときには、少しでも怪我の軽い栽培プロジェクトへと立て直さなければなりません。
その対応方法がこのトピックスのテーマです。
栽培プロジェクトを立て直すには、まず、栽培プロジェクトを危機に陥れた原因を明らかにします。
そして必要な対応を打つとともに、それまでに発生した遅延のリカバリーを行います。
具体的には、マスタースケジュールに追い付くための作業等を実施するのです。
そして多くの場合、栽培プロジェクト計画書を追い付いた後の実状に合わせて再構築しなければなりません。
生産スケジュールやコストに変更が出るからです。
以上について、具体的な事例をいくつか取り上げて、この章で紹介したいと思います。
あいにく、危機的な生産プロジェクトを発生させる原因は多岐にわたるため、網羅的な記述ができません。
そこで、わたしが出会った(プロジェクト・レビューを行った)栽培プロジェクトの中から、頻繁に発生しそうな事例を10ケース、選んで解説することにしたいと思います。
危機的な状況への対策としては、抜本的なものと対症療法の両方が含まれています。
対症療法でしか救えない栽培プロジェクトも多いからです。