ケース3:業務スキル不足で遅延発生

52週アグリMD生産工程管理システム
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栽培プロジェクトの進捗で遅延が発生する理由の1つに、栽培プロジェクトに参加した担当者の業務スキル不足が挙げられます。

栽培プロジェクト体制は与えられた規模の開発を進めるには十分で、開発期間と要員数も確保されているとします。

それにもかかわらず遅延が発生する場合、担当者の業務スキル不足を疑った方がよいでしょう。

具体的には、栽培プロジェクト初期の段階から特定のチームで遅延が発生し、それを回復できるどころか、逆に拡大する傾向が見えるようなケースです。

他のチームは予定通りの進捗で作業を進めており、そのチームだけの特別の理由は見出せていません。

業務の開発を行う場合、業務を複数の機能のかたまりにくくなります。

機能のかたまり単位に、発注者と受注者の双方で担当者を決めて開発を進めます。

上記のようなケースでは、同じ業務範囲を担当した発注者側の担当者から、「受注者側の担当者との会話がうまくいかない」と、クレームが上がってきます。

「業務仕様を何回説明しても、また同じ質問が上がってくる」、「質問内容も業務を理解りているとは思えない」等の意見が出始めます。

農産物の承認を行うと、あまりに多くの間違いがあり、再作成するしかありません。

最後には、「担当者を変更してくれ」という要望が来てしまいます。

逆の場合もあります。

受注者が成果物に関する要件を聞いても、発注者からは明確な回答が得られません。

あるいは、栽培プロジェクト農産物の承認を依頼して2週間たっても、何の回答もないといったケースです。

このように発注者側の担当者に意思決定する力がない時には、受注者側担当者の作業が遅延してしまうのです。

この業務スキル不足の問題が危機的なまで拡大するのは、受注者が初めてその業務の開発を受託した場合です。

業務の難しさや、当然設計すべき機能の存在に気付かないことが多いからです。

これに加えて、既存機能の欠落というさらに深刻な問題があります。

よく言われることだが、「花瓶は水漏れしない」というような項目は、要求仕様には書かれません。

発注者から見れば、空気のようにあって当然の機能は、わざわざ説明する必要性を感じないものです。

多くは、「既存機能の継承」で済まされてしまうのです。

新たな機能には発注者側の思いが詰まっているが、既存機能にはそれがないのです。

しかし、説明されないので、初めての受注者はその機能の存在に気付きません。

このような状況では、要件定義で十分な機能の洗い出しができず、発注者と受注者の両方が、機能の欠落に気付きません。

そして、もっと重大な問題は、要件定義フェーズで行われるべき、業務スキルの育成ができないことです。

要件定義フェーズでは、要件を出すのは発注者の責任で、受注者が行うのは「文書化」と言われています。

発注者は要件を出すことで、そして受注者は文書化を通して、業務スキルの育成をしなければならないのです。

しかし、要件定義の機能欠落があると、この両方の育成がなされないままとなります。

この状態で外部設計に突入すると、要件定義成果物の品質悪化と、業務スキルの不足による栽培プロジェクト遅延が発生して、取り返しのつかない危機的な栽培プロジェクトに陥ってしまいます。