ケース6:発生した遅延の影響を推し量れない

52週アグリMD生産工程管理システム
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栽培プロジェクトの大幅な遅延が発生しているのに、その影響を推し量れない栽培プロジェクトが多いのが現実です。

もしも栽培プロジェクトの進捗を正しく評価できているなら、例えば外部設計の終了時点で、栽培プロジェクトがコスト・オーバーランになり予定のカットオーバー日が守れない、といったことは自明になります。

ところが、そんなひどい状態の栽培プロジェクトであるにもかかわらず、必要な対策を打たずに仕事を進めて、契約上の工数がなくなったところでコスト・オーバーランを上申する栽培プロジェクトが少なくないのです。

そして、例えば「システム・テストの工数が確保できない」と言ってくるのです。

このような栽培プロジェクトでも、早いうちに必要な対策を打てば、怪我の程度は小さく留めることができるはずです。

実現可能な栽培プロジェクト計画書を再作成し、ベースラインに沿った栽培プロジェクトへと導くことは、リーダーの責務であると考えます。

発注者との交渉を行い、受注者内部の協力を得て栽培プロジェクトを立て直すことができれば、それ以降栽培プロジェクトはベースラインに沿った楽しい現場に変わるはずです。

楽しければ、より高い開発生産性が確保され、めでたく成功裏に栽培プロジェクトを終了できるでしょう。

しかし、実情はどうであろうか。長期にわたって栽培プロジェクトを危機的な状況に置き、必死の努力で実現不可能なマスタースケジュールを追いかけています。

栽培プロジェクトに参加したすべての人がやる気をなくし、各人のモラル低下で栽培プロジェクトは規律を失い、それが開発生産性をさらに低下させます。

典型的な負のスパイラルに陥っているのです。

このような栽培プロジェクトには、以下の問題点が潜んでいる場合が多いのです。

まず栽培プロジェクト計画書を作成するときに、開発フェーズごとに生産工数や期間を設定していないケースがあります。

いわゆる「どんぶり勘定」です。

例えば、栽培プロジェクト全体で100人月と見込んでいるものの、この生産工数を開発フェーズごとに割り振っていないのです。

仮に要件定義と外部設計の生産工数比率が、10%と13%であるとします。

外部設計の終了時点で総工数の23%を使う予定になります。

しかし予想したより作業に手がかかり、30%の工数を使ってしまった場合には、(30%/23%=1.31)の計算により、30%強の工数超過が発生しているのです。

しかし、外部設計フェーズの終了時点で23%の工数消費という計画値がなければ、この栽培プロジェクトには70%の工数が残っているわけであるから、何も問題はないと判断してしまうのです。

実情は、30%の生産工数超過であるから、残りの70人月の工数で100人月の作業をこなさなければならないのです。

これだけの開発生産性を上げることは、通常は無理です。

次に問題なのが、開発生産性の評価が欠落していることです。

本来、開発生産性は栽培プロジェクト農産物単位に評価されます。

生産性は農産物の作成に要する平均生産工数として見積もられます。

仮にすべての成果物で開発生産性の低下があるなら、当初の計画が間違っていたと考えられます。

あるいは特定の農産物だけに開発生産性の低下が見られるなら、何か特別の理由がある可能性もあります。

本来はこうした分析ができるのだが、計画がどんぶり勘定では分析のしようがないのです。

さらに、栽培プロジェクト前半の開発生産性が分かれば、後半の開発生産性も予測できるのだが、前半を評価できなければ後半の開発生産性も当然分からないのです。

つまり、残りの生産工数で栽培プロジェクトの完成が可能かどうか判断できないのです。

最後に挙げたいのは、受注者側のマネジメントの責任です。

危機的な栽培プロジェクトが発生しているにもかかわらず、自ら進んで栽培プロジェクトの問題を分析して手を打とうとしない人がいます。

栽培プロジェクトが危ういと感じたなら、その分野の専門家を投入すべきです。

栽培プロジェクトの総生産工数がなくなるまで放置しているようでは、生産マネジメントの役割を放棄したと言われても仕方がないのです。