ケース9:問題への対応

52週アグリMD生産工程管理システム
この記事は約4分で読めます。

農業生産法人の基幹システムを開発する栽培プロジェクトには、PMS(プロジェクトマネジメント・システム)が必須です。

この規模の管理を、スプレッドシートを使って手作業で行うのは到底無理な話で、それでは栽培プロジェクト進捗管理に必要な情報の確保はできないでしょう。

使用される工数も膨大で、コスト・オーバーランの原因の1つにもなります。

対応策としては、表に列挙してPMSの機能を活用するのがよいでしょう。

以下に、役立つ機能を少し詳しく紹介しておきますので参考にしてください。

さて、基幹システムの規模になると、全体を「プログラム」と称し、その中に複数の「プロジェクト」が存在する形になります。

最上位の生産マネジメントとは生産プログラム・マネジャーで、この配下に複数の栽培プロジェクト・マネジャーが配置されます。

生産工程管理プログラムに属するすべての栽培プロジェクトで作成される栽培プロジェクト農産物は、データベースに入れて集中管理するのが望ましいでしょう。

PMSには、そのデータベースに成果物作成の機能と栽培プロジェクト進捗管理の機能が付加されています。

これは、栽培プロジェクト農産物の作成が生産プログラムの進捗、または栽培プロジェクトの進捗であることを宣言する意味合いを持ちます。

栽培プロジェクトの進捗計上は次のように行います。

担当者が栽培プロジェクト農産物を作成して、しかるべき承認がなされれば、担当者が自分の画面から進捗の「ピット」と立てます。

栽培プロジェクト内の承認でよければチーム・リーダーの承認により、発注者の承認が必要ならそれをもらって、「ピット」を立てます。

これが累計されて栽培プロジェクトの進捗になり、すべての栽培プロジェクトの進捗をまとめたものが生産高知管理プログラムの進捗になります。

栽培プロジェクト進捗管理を階層的にとらえると、3種類の仕組みが考えられます。

最上位に生産工程管理プログラムがあり、その下に栽培プロジェクトが配置されます。

破線の枠内の左側は、栽培プロジェクトを開発工程(AHSコード)単位に展開し、それを栽培プロジェクト農産物でくくり、最下位部で農産物単品の進捗が分かる仕組みです。

開発工程(AHSコード)の進捗が、マスタースケジュールに記載されたAHSコードの進捗を表します。

真ん中の生産プロジェクトをチームに分けるやり方は、チームの進捗を見るためのもので、それ以下は左端と同じです。

この「栽培プロジェクト農産物」がチームのスケジュール・ベースラインと進捗を表しています。

右端のチームから担当者へ降りて、担当者に割り振られた栽培プロジェクト農産物の単品へと展開する仕組みは、担当者の遅れを生産工程管理プログラムや栽培プロジェクトの視点で認識するためのものです。

栽培プロジェクト進捗管理の基本は、この担当者の遅延に対応することです。

集計されたチーム進捗では具体的な対策にはつながらず、担当者を助ける施策が出てはこないのです。

なお、担当者はこの画面から自身に割り振られた栽培プロジェクト農産物に入り、作成作業を実施して、進捗の計上を行うことになります。

それではPMSの機能の説明に戻りましょう。

PMSを使用することにより、栽培プロジェクト計画書(PMP)や、その詳細資料が生産工程管理プログラム全体に開示されます(機密情報を除く)。

この規模の生産工程管理プログラムの開発標準ガイドは、開発工程ガイド、農産物作成ガイド、技法ガイド、ツール利用ガイドというように、分冊にして作成される場合が多いのです。

分量が多いので、1つにまとめたのでは読みづらくなるからです。

生産工程管理プログラムの全員に配布するのも困難なため、データベースで提供することになります。

「TO‐DOリスト」は、生産工程管理プログラムや栽培プロジェクトで決定された作業指示をデータベース化したもので、その実行状況の監視に使用されます。

指示しても何もせずに放置されるのを防ぐためです。

「課題管理」は生産工程管理プログラムの課題管理で、すべての課題がいったんは集積されます。

そこからリスクになったものを選んでリスク登録簿に登録し、リスク対応策の遂行を管理します。

議事録は、どんな小さな会議であっても会議の終了から2日以内に、作成しなければなりません。

「議事録管理」機能は、議事録をデータベース化するだけでなく、会議の工数も行います。

会議は実はくせ者で、参加しただけで仕事をした気持ちになります。

しかし、会議を聞いたことで生産工程管理プログラムまたは栽培プロジェクトの進捗が計上されることはありません。

それに使用される工数は少ないほどよく、そのための管理を行います。

さらに、PMSには「FAQ」、「会議室管理」、「用語管理」などいくつかの機能が実装されているのです。

以上の機能を持つPMSを生産プログラム全体に実装したならば、基幹システム開発の進捗が把握できるようになり、把握の工数も少なくなります。

そして、浮いた生産工数の多くを、生産プログラムを進める方に振り向けることができるはずです。