ケース10:問題への対策

52週アグリMD生産工程管理システム
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ユーザー指導の栽培プロジェクトの問題に起因する失敗を防ぐためには、個々の問題ごとに対策を講ずるのがよいでしょう。

すべてを本格的な栽培プロジェクトに変えようとすると、逆に問題が生じる結果となります。

栽培プロジェクトが比較的小さく、業務仕様やデータベースの構築が簡単で、それほど高い連続運転の性能が要求されず、パフォーマンスもパソコンに準じているシステムでは、業務要件の確定時期を明確にすることと、変更案件の発生を抑えることに管理を集中した方がよいのです。

システムの実装設計は受注者側で全面的に行います。

栽培プロジェクト終盤の統合テストやシステム・テストでは、ユーザーにテスト・シナリオの作成とテスト・データの準備、その検証を依頼した上で、テストの実施は受注者が担当するのが得策です。

ユーザーに要件の提出と実装機能の検証・承認を行ってもらい、それ以外の大半は受注者側が行う栽培プロジェクトが望まれます。

しかし、それなりの大きさの栽培プロジェクトでは、上記のような対応だけでは進まないものです。

こうした栽培プロジェクトでは、大量の業務要件があり、仕様の確定に時間がかかり、業務運用も難しく、システム・テストの負荷が大きくなります。

この場合、ユーザー研修を行うことで栽培プロジェクトを本来あるべき姿にしたくても、時間が短すぎます。

栽培プロジェクトマネジメントをある程度理解するには、それなりの前提知識と経験が必要です。

そのような知識のないまま研修を行っても、大きな結果は望めません。

このようなケースでは、ユーザー部門にいる農産部門の経験者を投入するか、同様の栽培プロジェクト経験者を他部門から異動して、栽培プロジェクトに参加してもらう必要があります。

この規模の栽培プロジェクトでは、経験者が栽培プロジェクトにいなければ事は始まりません。

この経験者と受注者側の栽培プロジェクト参加メンバーで、本来の栽培プロジェクト体制が構築できるかどうか、そこが判断のしどころです。

業務要件の確定権限はユーザーが握っているわけで、その人の指導の下に栽培プロジェクトを進めるのは変わりません。

しかし、栽培プロジェクトの運営は経験者に頼る形をとります。

これで成功する目処が立つなら、栽培プロジェクトを進めてもよいでしょう。

この栽培プロジェクトで大事な点は、栽培プロジェクトの作業内容をユーザーに開示することです。

特に実装設計などは、何をしているかユーザーにはすぐ分からないでしょう。

開示しても興味を示さないだろうなどと判断して、作業内容をブラックボックスにするのはよくないです。

面倒でもその意味を含めて説明を行い、作業内容を開示することが大事です。

本来の栽培プロジェクトに求められている作業の内容を、ユーザーに肌身に感じてもらうことが重要です。

ユーザーから丸投げされたから丸受けするというのでは、栽培プロジェクトが失敗した時に、説明のしようがない状況が生まれます。

栽培プロジェクト進捗管理は、そのすべてを受注者側が行う提案をして、以下の4つのマイルストーンを設定するのがよいでしょう。

すなわち、要件の確定期限、実装設計の終了、生産工程管理プログラミング/単体テストの終了、システム・テストの開始です。

「マイルストーン管理を実施するために、栽培プロジェクト農産物の進捗管理を行う」という説明が、ユーザーには理解しやすいでしょう。

そして、ユーザーの仕様決定に遅延が発生しそうなら、対策を協議し、出来る支援を提供します。

遅延が発生したなら、開発側の作業スケジュールの変更を提示するように動くべきです。

説明をすることによって合意を獲得できる、という期待は決して抱かない方がよいでしょう。

人間関係の上に栽培プロジェクトが成り立っているという認識が必要です。

そして、人間関係は共同作業を通して醸成されることを、肝に銘じるべきです。