台湾産レタスが支持されるワケ

農業に広がるブルーオーシャン
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わたしの経営する農業生産法人では植物工場への出資や研究開発なども積極的に行っています。

そんな中でイチゴ生産を進めていく予定ですがここに至るまでレタスの栽培などもずいぶんと研究を重ねてきました。

農業で研究というと品種や作物の研究に偏りがちですが流通や出荷時期の選定なども両輪で動かすべきテーマと考えています。

そこでレタスの市場推移を追っていると興味深い事実に行きつきました。

それは冬春期における台湾からのレタスの輸入が、前シーズンに引き続き急増しているということです。

とくに昨年11月、12月の国産が品薄・高騰基調で推移したために、12月にはレタスの輸入は全体で2823tとなっていたことです。

同様に高騰して三倍に伸びた前年をさらに84%も上回るほどで、12月としては近年ではもっとも多い輸入量だったようです。

 このうち台湾産は実に86%を占めます。

周年で輸入されるアメリカ産とは異なって、台湾産は11月から3月までだけの輸入ながら、13年の年間輸入量1万2800tのうち71%、約9100tという主産地に躍り出ています。

なぜ台湾産が急成長しているのでしょう? 

台湾は気候が九州と似ていることも大きな要因の一つです。

近年ではとくに冬場の日本国内の供給が不安定化する傾向を見て、日本向けの作付けを増やしているのです。

生産が増えているために緊急時の調達も可能で、輸送コストも安いことが大きな理由となっています。

輸入レタスはおもにカットレタスとしての利用が中心ですが、堅い「クリスピータイプ」のアメリカ品種より、台湾産は葉の枚数が多く歩どまりがよく使いやすいそうです。

 そのため、国産の豊凶に関係なく、冬場には台湾産を一定量仕入れる流れができつつあります。

日本の技術で生産拡大

台湾産成長のもう一つの要因は、日本の流通業者が台湾産レタスのための産地育成と生産指導を行っている点があげられます。

それが、東京・大田市場の仲卸企業の子会社サングローブフード社です。

40年前からカットレタス納入に特化している専門業者となっています。

同社は、年間を通じて切れ目なくカットレタスを納入するために、長野県小沼農協(現在のJA佐久浅間)に日本で初めて農協型のカットレタス工場を設置しています。

そして、供給が不安定化しがちな冬春期のレタス調達のために、15年前から台湾に契約産地を育成しました。

日本からレタス農家や技術者を送り込んで、日本のマーケットに合う品質のレタス生産を拡大してきたのです。

さらに、これまで結球レタスは難しいとされていた人工光型植物工場での栽培による国産の水耕レタスを、「キッチンフレッシュベジ」のブランド名で販売し始めたそうです。

国内でも、四国、九州のレタス産地は、欠品リスクを軽減させようと、1~2月の厳寒期に出荷できる作型を推進し、契約した出荷数量を順守できる農家を厳選する試を進めています。

国内生産と加工業務用の良好な連携が望まれているはずです。