ここまできたら鉄コーティングはうまくいったも同然なんですけども更なる品質向上や収量アップを目指して生育調整をしましょう。
1.目標穂数(必要茎数)
早めの生育調整!
直播栽培は、移植に比べ茎数過剰になりやすいためです。
苗立ちムラがある圃場では、一筆内で苗立数50~100本/㎡(コシヒカリでは40~80本/㎡)の地点の生育に合わせて生育調整を行います。
2.生育調整の方法
溝切り・中干し
<実施>生育調整し、生育後期の稲体を健全に保ち、登熟を良好にする。 目標穂数の80%を確保したら直ちに落水し、溝切り・中干しを行う。
<効果>
・無効茎の発生抑制による適正生育量を確保
・下位節間の伸長抑制による倒伏を軽減
・土壌への酸素供給による根の健全化を図る
・収穫時の機械作業が可能な地耐力を確保
・溝切りによるフェーン等の緊急時の迅速なかん水や秋の長雨による停滞水の排水が可能に
実施時期
本葉7葉期に溝切り・中干しを実施します。(移植では8葉期)
□移植栽培より早め、強めに!
移植栽培に比べ、過繁茂になりやすいためです。
中干し以降も間断かん水によって、土壌硬度をある程度維持します。
3.理想生育相
□安定した品質向上を図るには!?
適期の稲穂を徹底し、各地域の出穂晩限を厳守すること。
新潟コシヒカリの平坦地では8月25日を出穂晩限としています。
□コシヒカリの㎡当たり籾数は26,000粒程度にする。
ここに注意!
多肥栽培や生育調整の遅れは、籾数過剰や倒伏による登熟の低下を招き、品質・食味を著しく低下させます。