デンプンの活着時における役割

美味しい食べ物の育て方
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葉にたまったデンプンが、定植後の苗の活着にどのような役割を果たすのかについて少し書いてみたいと思います。

セル苗の葉のデンプン量というのは、育苗中は増えていく傾向にあります。

しかし、定植すると数日中にそのほとんどが消えてなくなってしまいます。

この理由は苗が壌土の少ないセルトレイから解放されて生育が旺盛となるので体内の炭水化物の消費量が急激に増えるためと考えられています。

ですからセル苗がしっかりと活着するためには、根鉢から新しい根が伸びて土から養水分を吸収することが重要です。

この新根の伸長には、炭水化物の供給が欠かせませんが、セル苗の根は、葉のようにたくさん蓄えることができないので、供給源をもっぱら茎葉からの転流に頼っているわけです。

デンプンが多い苗ほど曇天や乾燥に強いので根にも十分な炭水化物が行き渡りますが、根と茎葉の生育がバランスよく進み、曇天などで光合成が十分できなくても根をしっかりと伸ばすことができます。

また、デンプンが多い苗の体内では、定植後のデンプンの分解によってできるグルコース(ブドウ糖)などの可溶性糖の濃度が一時的に高まることが認められています。

定植時の乾燥などのストレスに対して耐性を高める作用もあると考えられているからですが定植適期は茎葉が混み合う前が良いと思われます。

苗の活着をより確実にするためには、このことを念頭に置いて、定植のタイミングを見計らうことが重要です。