野菜の解説書というのはたくさんあるわけですがそのほとんどは技術論にとどまっていることが多いのが現実です。
本書は「なぜそうなのか」や「どうしてそうなるのか」という観点から他の本が作物別各論的な記述にとどまる中で他の作物の場合はどうなるのかや同じように当てはまるのかなど興味深い視点で展開されています。
本書からは野菜が育つということそのものが面白くて興味の尽きないものだと思いが伝わってきます。
私は異業種から農業という業界に入って農業生産法人を立ち上げました。
基礎も何もないままだったので今でも毎日が勉強です。
でも知れば知るほど面白い世界だと気付かされます。
本書の実用的なところは一見するとごく基本的な事柄ばかりのように思うかもしれませんが例えば一緒に作業してくれるパートさんへ指示を出そうとして、ふと尋ねられる質問であったり、あるいは直売所でお客さんに聞かれるような普段分かったつもりでうまく説明できない部分がうまくまとめられています。